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振り込め詐欺について考える1

自分の動画でも参考にした、高橋邦子さんの動画。


あの動画の内容はなんとも一言では言い表せないのですが、
邦子作品のカテゴリでは「社会派邦子」な動画ですね。
奇想天外なストーリーではあるけれど、
「実は社会へのちょっとした問題提起が含まれてました」というスタイルですね
自分は結構この形式が好きだったので最新作はかなり嬉しかったです。


さて、今回の邦子さんの問題提起は「振り込め詐欺」だったわけですが、
実際のところ、現実の振り込め詐欺はどんなことになっているのでしょうか?

そう、御存知の方もいらっしゃるでしょうが、
振り込め詐欺はもはや、振り込め詐欺じゃなくなってます



◆「自分は引っかからない」の怖さ

オレオレ詐欺」や「振り込め詐欺」に対する警戒心って、
もうだいぶ多くの日本人に形成されてると思うんですよ。

「ATMだの言い出したらヤバイ」「名乗らないのは疑ってかかるべき」みたいな。

だから、「そんなもの引っかかるわけがないw」「うちの親も大丈夫だわw」
なんてことが言えるわけです。

一定の知識を身につけているから、自分は問題ないと思ってしまっているわけです。
そして一定の知識があるからこそ、
「もう振り込め詐欺の情報収集は十分だ」とばかりに新しい手口なんて調べることもない。

しかし考えてみれば、
これほど手口が知られまくっている世の中で、果たして犯行グループは馬鹿正直に
オレオレ」だの「ATMに振り込んで!」だの言い続けるのかって話ですよね。



◆本当の「悪」は頭が良い

自分は思うのですが、
犯罪を行う連中は馬鹿ではないんですよね

警察の動き方や、しっぽの切り方、犯行グループのモチベーションの維持、etc…
正直そこらの頭の悪い人間がやれることではないですし、
もし残念な人がやったとしてもすぐに捕まることでしょう。

だからこそ、未だに振り込め詐欺の犯罪グループは存在し、
さらに残念なことに被害額は増えている始末。

一定の知識を身につけた人が多くなってきたら、
それは犯行グループの収支にも当然反映されるわけです。

「儲けがすくねぇな」
「じゃあ手口変えるか」
「警察がわからないような手口を考えるぞ」 ってな具合です。

その結果生まれてきたのが、

・ATMなんて使わない

・名前は息子の名前をちゃんと名乗る

・金は手渡しで受け取る


・違和感のないストーリー


これらの要素で構成された犯行手口というわけです。

もはや「オレオレ」どころか、「振込み」という動作すら存在しないのです。

そして今後は、もっとタチの悪い手口も生まれてくるわけですね。



◆犯行対象の絞り込み

なんでこんなのに騙されるの? 馬鹿なの?」 と、人は言いますが、

世の中には色々な人がいて、色々な人生があるわけですね。

例えば息子がニートの家に、
「会社の金使っちゃってさ…」なんて電話をしても引っかかるわけがない。

そんなことは犯行グループも理解しているでしょうから
対象を絞り込み、効率のいいスポットを狙い打つわけです。

例えば年齢。
振り込め詐欺の被害者の8割は女性、5割は70歳代だそうです。
この年代を狙っているのは、

・息子が未公開株などに手を出していてもおかしくない年齢

・別々に暮らしている割合が多い

・息子は普通に働いてる場合が多い

・卒業アルバムなどで個人情報の入手が容易

などなど、多くの「狙う理由」があるでしょう。

この層に対して、犯行グループは一日に10回20回どころか、100回200回、
もしかしたら1000回以上電話をかけているのかもしれません。

すると、犯行グループの作ったストーリーにカッチリはまる人というのは
確実に出てきてしまうのです。


犯行手口の話に続きます